【G1】「開設68周年記念 尼崎センプルカップ」展望

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展望
尼崎センプルカップ

尼崎センプルカップとは

ボートレース尼崎の周年記念競走。かつては近松賞の名称で行われていたのもあって、ほぼ毎回1月の開催となっていたが、2013年1月の開設60周年の近松賞を最後に現在の名称に変更された。なんといっても最後に行われた近松賞では平山智加選手が混合G1でありながらデビュー初のタイトルを手にしたというメモリアルな幕切れとなった。

2013年6月の61周年記念より尼崎センプルカップとして開催されるとそれからは開催時期はまばらである。近年では66周年で吉川元浩選手が優勝しているが、その前の地元選手の優勝は57周年の吉田俊彦選手まで遡る。遠征勢が強いタイトルとも言えそうだ。

尼崎センプルカップ 開催日時

期間は1月12日(火)から1月17日(日)までの6日間

尼崎センプルカップの優勝賞金はいくら?

優勝賞金は1000万円(副賞金100万円を含む)

開設68周年記念 G1·尼崎センプルカップ ドリーム戦

初日(1/12)12R センプルドリーム

センプルドリーム

コース 登録番号 選手名 支部
1 3854 吉川元浩 兵庫
2 3415 松井繁 大阪
3 4477 篠崎仁志 福岡
4 3942 寺田祥 山口
5 4524 深谷知博 静岡
6 3941 池田浩二 愛知

 

2日目(1/13)12R ぶるたんドリーム

ぶるたんドリーム

コース 登録番号 選手名 支部
1 4320 峰竜太 佐賀
2 3897 白井英治 山口
3 3780 魚谷智之 兵庫
4 3942 徳増秀樹 静岡
5 3744 太田和美 大阪
6 4344 新田雄史 三重

 

開設68周年記念 G1·尼崎センプルカップ 注目レーサー

吉川元浩(よしかわ もとひろ)

昨年3月の平和島ボートレースクラシックで連覇を果たした吉川元浩選手。前人未到の同一SG3連覇へ挑む年となる。
一昨年は賞金争いをリードしながらも後半に失速もあったが、去年は年間を通してコンスタントに活躍。11月には福岡周年での優勝もあった。今年最初の琵琶湖から好調気配もあり、最初のG1が地元戦となれば気持ちが入るのは当然のこと。2大会ぶりに頂点を狙う。

魚谷智之(うおたに ともゆき)

魚谷智之

昨年1月に久々の優勝を挙げるなど3度の優勝を果たした魚谷智之選手。強い魚谷選手が戻ってきたと感じる1年だったかもしれない。
2006年から2009年までの大活躍した時期のあと1度苦労があり2016年から2017年に再度活躍。再びスランプを乗り越え活躍期に入ったかもしれない。コースレコードも出すほどのスピードが持ち味の魚谷選手。近年では吉川選手に主役を奪われているが、逆襲の年となるよう、まずは地元周年から活躍を期待したい。

稲田浩二(いなだ こうじ)

昨年はSGでも存在感をみせた稲田浩二選手。キャリア最多タイのV7とし、宮島周年でも優勝。持ち味のスタート力も発揮してチャレンジカップではSG初優出も果たした。
30代半ばで、これからの兵庫支部を同期の藤岡俊介選手や小坂尚哉選手らと共に引っ張っていかなくてはならない存在。レースだけでなく、年間通しての活躍のために今シリーズから「イナダッシュ」を炸裂させたい。

峰竜太(みね りゅうた)

峰竜太

2020年はこの男のための年であったと言っても過言ではないほどの活躍をみせた峰竜太選手。
グランプリを含むSG2回にG1.G2を4回。年間14回優勝は近年においても抜けた成績だ。今年も年始から大村で準パーフェクトVと抜群の滑り出し。昨年のインタビューで答えたように、今年は3億円レーサーになることすら実現してしまうかもしれない。真冬でも輝く笑顔とアロハは今シリーズでも飛び出すのだろうか。

松井繁(まつい しげる)

松井繁

昨年は3年振りに返り咲いたグランプリで熟練の技でファイナリストとなった松井繁選手。しっかりと着取りをしていく面はやはり王者が王者たる理由なのだろう。
今回の舞台である尼崎は2009年、2014年とSGを制している舞台であり、前身の近松賞でも、現在のセンプルカップでも複数回優勝している超好相性の水面。昨年はG1優勝がなかっただけに、年始からこの相性を活かして活躍を見せてくれることだろう。

丸野一樹(まるの かずき)

丸野一樹

今年、最も期待をしたい若手選手が丸野一樹選手だ。旋回力は全選手の中でも輝いて見える。昨年1月に唐津周年で優勝するなど年間で7回の優勝。ダービー以外のSGにも全て出場と飛躍の1年となった。年始の児島では優勝戦まで5連勝での優勝を飾り、強さを増している印象だ。更なる活躍が期待される2021年。豪華メンバーの中でどんなレースをするか注目だ。

開設68周年記念 G1·尼崎センプルカップ 豆知識

昨年序盤に大活躍の兵庫支部

昨年は年明けから春先にかけて支部全体が好成績連発で活気に満ちていた兵庫支部。どの選手も機力を充実させていたケースが多く、偶然の固め打ちとは思えない。考えられる可能性としては支部全体としてモーターの調整やプロペラ調整の方向性が共有されていたのではないだろうか。年が変わって同じ時期がきた。年始に強い兵庫支部というイメージを固めるべく、吉川、魚谷、古結、白石、高野、藤岡、稲田、金子の8名が地元での活躍を狙っている。

昨年のSG覇者が今年最初のG1に挑む

昨年のSGのうちチャレンジカップの毒島誠選手、グランプリシリーズの深川真二選手を除く全てのSG覇者が年始の尼崎に集結した。年間を通して注目の的となった峰竜太選手はもちろんのこと、昨年のクラシックで連覇を果たした地元の吉川元浩選手には注目が集まる。オールスター覇者の篠崎仁志選手もSGタイトルホルダーとして迎えた芦屋の正月シリーズを制しての参戦。

メモリアル制覇の寺田祥選手はグランプリを準優勝し、年末年始の地元戦で今年最初の優勝者となっている。グランドチャンピオンを制した徳増秀樹選手とダービーを制した深谷知博選手と静岡支部の2人も正月シリーズで活躍を見せた。更なる高みを目指すSGウイナーの活躍を期待している。

過去3度、優勝戦で逃げていないセンプルカップ

2013年の6月に行われた61周年記念から今回までに7回の開催があった尼崎センプルカップ。うち3度で優勝戦は1枠が敗れる波乱があった。となると今回も優勝戦で波乱が起きるチャンスか。しかし、よく調べてみればその逃げが決まらなかった3回はいずれも6-7月といった気温や湿度の高い時期に行われたもの。

データの上では1コースの1着率は変わらないものの、壁となる2.3コースの成績は冬場より夏場の方がやや落ちている。11月から3月に行われた他4回ではイン逃げの優勝となっており、今回も予選トップ争いや優勝戦1枠が誰になるかが新年初笑いへの近道だろう。

ボートレース尼崎の特徴

基本データ

所在地:兵庫県尼崎市水明町199-1
開場:1952年9月14日(昭和27年)
電話投票コード:#13
モーター:ヤマト331型(交換時期:4月頃)
ボート:ヤマトYM-730型(交換時期:4月頃)
開催:デイレース
水質:淡水
干満差:なし

ボートレース尼崎の水面特性

ボートレース尼崎水面図

出典:ボートレース公式サイトより

ボートレース尼崎は唯一、1マークから2マークにかけてのブイの配置が平行に一直線というコース形態。となれば不利なく回れるインはかなり強いのではと思われるが、データ上では1着率や2連対率においては上位といっても5.6番目。飛び抜けた成績とはなっていない。しかし、企画レースも多く、有力選手をインに据える番組の多い上位のレース場に比べると、尼崎は昼どきピンクル戦でインにA級レーサーを据える番組があるだけだ。

実際に過去1年の大村・徳山よりも記念レース以上でのイン1着率は尼崎が僅かではあるが上になる。かなりの信頼度となるだろう。逃げに対しての2着連対の割合はコース内側から順の数字が残っており、ボートレースの基本である1-2.1-3といった内側有利のデータが示されている。バック側がホーム側よりも広く、まくり切りが難しいことから、スタンダードな枠なり3対3ならば4カドが攻めての5コースが浮上する1コース-5コースの組み合わせが最も配当妙味があるように思える。

また季節柄としては名の知れた「六甲おろし」による向かい風となる場合が多く、スロー勢にスリットの力強さを感じないときは思い切って外からの高配当狙いもしてみたい。

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