「SG 第67回ボートレースダービー」展望

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展望

ボートレースダービーとは

第1回は1953年に若松で開催され、グレード制導入前から開催されてきた歴史と伝統のある大会で、正式には「全日本選手権」である。
現在ではSGを毎年のように行っている住之江で初めて開催したSGがダービーであり、過去に1度しかSGが行われていない江戸川で開催されたのもダービーである。
2014年からはGRANDE5という、特に格式の高いSGのうちの1つにも制定された。

現在の出場資格は前年度優勝者、直前のボートレースメモリアル覇者と前年のグランプリで優出した選手が優先出場。
その他では開催前年の8月1日から開催年の7月末までに160走以上走ったA1選手の中から上位の選手が出場できる大会。
特に勝率順に枠番が組まれるドリーム戦は勝率8点台の選手が内枠を陣取ることとなる。
2016年には女子選手として初めてSGのドリーム戦1枠を手にしている(逃げで1着)。

過去10年で5回のSG開催があった大村では全て優勝者は1号艇。
勝率の高い選手によるハイレベルなバトルを制しダービージャケットに袖を通すのはどの選手だろうか。

ボートレースダービー開催日時

10月20日(火)から10月25日(日)までの6日間。

ボートレースダービーの優勝賞金はいくら?

優勝賞金は3900万円。

SG 第67回 ボートレースダービー 初日(10/20)12R ドリーム戦 枠順

ボートレースダービードリーム戦出走予定メンバー

※ボートレース大村公式サイトより出典

SG 第67回 ボートレースダービー 注目レーサー

原田 幸哉(はらだゆきや)

原田 幸哉

2017年に愛知支部から長崎支部に転籍しているが、その前にも大村は周年を制するなど得意とする舞台の原田幸哉(76期・長崎)。
通算でも8点を超える勝率を残しているほか、G1もこれまで3度制覇している。
先月の高松宮記念で優勝し、直前の丸亀周年でも予選トップとなる力強い走りを披露。賞金ランクも31位とチャレンジカップ出場も視野に入っている。
6度目のグランプリに向けては地元の総大将として今シリーズでの活躍が非常に重要となる大会だ。

峰竜太(みねりゅうた)

峰竜太

直前の丸亀周年では機力では抜けたものではないものの、運も味方につけ、さらに優勝戦は.01の鋭発で優勝した峰竜太(95期・佐賀)。
今年V13となり、いよいよ野中和夫氏の大記録「V16」に迫ってきた。
賞金は2位以下をぶっちぎってのトップ独走中。G1も続く中で4連続優出中とその勢いは留まるところを知らない。
来期勝率は驚愕の9点台も見えており、名実共に現役最強レーサーと言っても過言はない。
昨年の当地ボートレースメモリアルでは予選トップとなっているが準優Fで苦い経験をした舞台。それさえも力に変えて、ドリーム戦から快走を期待したい。

毒島誠(ぶすじままこと)

毒島誠

ナイターSGで怖さの増す毒島誠(92期・群馬)。
昨年の当地ボートレースメモリアルで優勝。そしてこのタイトル、ダービーでも優勝しているという2つの意味で連覇の期待されるシリーズとなりそうだ。
ナイターだった今年のボートレースオールスターでも優出3着としている。
賞金ランクは現在12位ではあるが優勝すれば一挙に6位以内にくい込んでくることとなる。
直前節のFを跳ね除け、2つの連覇を果たすことが出来るだろうか。

井口佳典(いぐちよしのり)

井口佳典

直前の丸亀周年では準優勝戦でシリーズリーダーの原田幸哉を豪快に沈め優出した井口佳典(85期・三重)。
これでここ4節で3度の優出とリズムを上向かせてきている。
さらに今年6月の当地68周年の覇者でもあり、水面への印象としては非常によいものになっているのではないか。
賞金ランクは14位だがチャレンジカップがF休みとなり、グランプリ出場権の18位とは600万程度の差しかなくなっている。
まずは大村の大レースでの連続優出とすることを目指したいところだ。

石野貴之(いしのたかゆき)

石野貴之

昨年のグランプリレーサーが賞金王出場に黄色信号が灯っている石野貴之(90期・大阪)。
今年1月に若松ダイヤモンドカップを制したが、その後は先月の下関一般戦まで優勝はなかった。
3月の尼崎周年以降もG1での優勝がなく現在は賞金ランク24位。残されたチャンスで浮上を果たしたい。
2007年の当地、新鋭王座決定戦ではG1初優勝し、2016年のチャレンジカップではSG優勝。
昨年のボートレースメモリアルと今年の67周年で連続優出しているだけに水面相性としてはかなりのものを持っている選手。
グランプリのディフェンディングチャンピオンとして、今節はかなり力の入るシリーズとなることが予想される。

桐生順平(きりゅうじゅんぺい)

桐生順平

前づけの多いシリーズ、かつ2マークでのうねりと展開のもつれが見込まれるならば、桐生順平(100期・埼玉)の出番だ。
幅をとった位置から全速の差しは1マークでも道中の競り合いでも魅力的なものとなるだろう。
当地は一昨年のG2、昨年のボートレースメモリアルと優出しており、記念でもその力を存分に発揮している舞台。
6年続けてきた賞金王進出へ向けては現在23位でボーダーの18位まで400万円の差。
今節での優出がカギとなる。狭い位置でも鋭いハンドルワークで突き抜けるシーンに期待をしている。

SG 第67回 ボートレースダービー 豆知識

優勝戦の傾向はインが圧倒的優勢

過去10年では逃げが7回、差しが3回での決着。
この逃げが決まらなかった3回のいずれも1号艇は2.3着に入るという、基本は逃げ差し争いになっている模様。
1.2着は内寄りのコースを取った選手が上位になっている。
また、近年は2度目以降のリピーターが制覇していることが多いのも特徴か。
出場選手では瓜生正義が、先日引退した今村豊と並び3回優勝と最多タイに並んでいる。
守田俊介も過去5大会で2度の優勝とSG制覇はダービーのみという好相性のタイトルだ。
今回出場ならなかった丸岡正典も2回の制覇がある。2度目の制覇へ向けて松井繁、深川真二、原田幸哉、魚谷智之、池田浩二、毒島誠に注目。

波乱を演出しそうな前づけ選手に注目

インの強い大村でSGとなればイン逃げの開催かとも思われるが、このダービーなら波乱も十分にあるだろう。
なんと言っても前づけを確実にしてくる西島義則江口晃生のベテラン2人に、前づけからエース機を差し切ってダービー王に輝いた深川真二選手と内より思考の選手は豊富。

さらに状況に応じては今垣光太郎、松井繁、前本泰和、徳増秀樹、金子龍介といったあたりも外枠ならコースを動いてくることが考えられる。
機力(伸び)のある選手がダッシュ勢にいる場合は波乱要素も十分にあり、それぞれの番組でスローがどの程度の進入か、どの選手がダッシュなのかをしっかりと予想したいところだ。

ダービー3勝の師匠

先日、引退した今村豊氏の弟子の白井英治。ビデオレターでの「師匠、愛してます。」の言葉には涙した方も多いのではないだろうか。
数多くの教えを学んだ師匠の引退は思うことが様々あったはず。
賞金加算もチャレンジカップがF休みとなるため、大きい額としてはここが今年の最後のチャンスとなる。これまでダービーは2009年と2016年の準優勝が最高成績。
まずはダービー3勝の偉大な師匠に1歩でも近づけるようこのタイトルは是が非でも獲りたいはずだ。

ボートレース大村の特徴

基本データ

公式サイト:http://omurakyotei.jp/
所在地:長崎県大村市玖島1-15-1
開場:1952年4月6日(昭和27年)
電話投票コード:#24
モーター:ヤマト331型(交換時期:6月頃)
ボート:ヤマトYM-730型(交換時期:7月頃)
開催:ナイターレース
水質:海水
干満差:あり
チルト角度:-0.5、0、0.5、1、1.5

ボートレース大村の水面特性

ボートレース大村水面図

出典:ボートレース公式サイトより

 

水面特性 大村湾に面しており海風が吹く。
時間帯によって風向が微妙に変わる。
満潮時は2マークが荒れる。
レースの特徴 全国最強のイン水面。
風向が変わるのでスタート感がつかみにくく、ダッシュ勢が攻めづらいためイン有利の展開が目立つ。

言わずもがなボートレース大村はイン最強水面のコースだ。
実際に9月30日までの過去1年では1着率が全国トップの66%、3着内率にすると88%とインを買わずして大村の的中はなし得ないとも言えるほどの成績が残っている。
理由としては目標物が少なくスタートが難しいこと、そしてナイターになり風対策でバック側には防風ネットが建設されたことが挙げられるだろう。
一時は1着率が70%を超えていたこともあるというから驚きである。
また2マークも特徴的で、大村湾からの流れが入ってくることにより握った選手が膨らんでいったり、出口のうねりで失速してしまうこともある。
展示での気配や当地を得意とする選手には注目だ。

ひとつ気がかりは一般戦やG3でのイン逃げの多さには訳がある。有力選手の枠順の偏りがとにかく多いのだ。
予選4日間あったとしてドリーム1枠の選手が外枠は1走かつ、計3度のイン戦を組まれることもあれば、予選突破しそうなB級選手では1枠が1度もないということもある。
SGともなれば各選手ほぼ均等に予選の5.6走で1度ずつの枠が振り分けられるため、機力劣勢な選手がインとなることももちろんある。
そんなときには思い切って穴狙いをするということもやってみると面白いかもしれない。

ボートレース大村イチオシモーター

ボートレース大村のモーターは今年、6月18日に初下ろしとなった。
4ヶ月ほど経過したなかでエース機と呼べるモーターも目星がついてきつつあるので、紹介しておこう。

順位 モーター番号 2連対率 勝率 出足 伸び 回り足 コメント
1 75 53.3% 6.13 とくに伸びが強力
2 58 33.3% 5.27 全速スタートなら伸びがすごい。
3 27 42.8% 5.81 MB誕生祭で篠崎仁志がV。出足が◎。
4 18 56.1% 6.49 レース足に魅力あり
5 11 38.1% 5.52 伸びトップクラス。
外枠なら狙いたい。

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