「第49回 高松宮記念特別競走(G1)」展望

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展望

高松宮記念特別競走とは

概要

ボートレース住之江で行われているG1競走。年度ごとに1度各場で周年記念は行われているが、それ以外に会場が固定されて開催される唯一のG1だ。

1971年に高松宮宣仁親王が来場した際に、表彰式で下賜したトロフィーをもとにして1972年より優勝杯を巡る争いが行われてきた。

近年の開催時期は毎年9月末から10月に行われている。

ここ数年は選手や所属する地区はバラバラだったが、過去20回を見ると半数の10回で大阪支部の選手が優勝と地元が強いシリーズとも言える。

このうち4回が太田和美選手、3回が田中信一郎選手の優勝と2人は滅法強い。

今節においても注目となるだろう。

開催日時

2021年9月2日(木)~9月7日(火)までの6日間

優勝賞金

900万円

注意事項

ボートレース住之江では国からの緊急事態宣言の発出を受け、営業時間など一部に変更を伴っての開催となっている。

本場および外向発売所においては本場開催時は10:00から21:00までの営業と以前と変わらないが、ボートピア梅田・ボートピアりんくうについては20:00までの営業となっている。

また食堂や売店については20時までで閉店となる。

本場内のアルコール販売についても停止しており、アルコールの持ち込みについても禁止となっている。

今回G1とあって事前の入場抽選は行われていないが、混雑状況によっては入場制限の実施もあるかもしれない。

現地で観戦を予定している方は気をつけて頂きたい。

「第49回 高松宮記念特別競走(G1)」ドリーム戦

初日(9/2)第12R 高松宮特選 枠順

コース 登録番号 選手名 所属支部
1 4168 石野貴之 大阪
2 3897 白井英治 山口
3 3960 菊地孝平 静岡
4 4044 湯川浩司 大阪
5 3590 濱野谷憲吾 東京
6 4024 井口佳典 三重

 

2日目(9/3)第12R ジャンピー特選 枠順

コース 登録番号 選手名 所属支部
1 4238 毒島誠 群馬
2 4444 桐生順平 埼玉
3 4262 馬場貴也 滋賀
4 3557 太田和美 大阪
5 3783 瓜生正義 福岡
6 4908 上田龍星 大阪

 

「第49回 高松宮記念特別競走(G1)」注目レーサー

石野貴之(いしの たかゆき)

石野貴之

まさかのB級降格の危機から這い上がり、A1級もキープした今年前半の石野貴之選手。

5月のGWシリーズでも優勝し、上昇気流に乗ったかと思われた。

しかし、近況は再び苦戦が強いられてる。

ボートレースクラシック優勝したとは言え、賞金面では上位3人から離された5位に後退。

2大会前に優勝した今シリーズが正念場だ。

太田和美(おおた かずみ)

太田和美

これまで最多となる高松宮記念特別競走を4度制している太田和美選手。

毎年住之江で行われているタイトルとはいえ、同期の田中信一郎選手と合わせ7回の優勝は驚きである。

6月以降も3連続優出や11戦9勝オール2連対での優勝もありリズムはいい。

高松宮男が5度目の制覇に挑む。

白井英治(しらい えいじ)

白井英治

直前のボートレースメモリアルでは初日ドリーム快勝を初め、シリーズを盛り上げた1人だった白井英治選手。

優勝戦こそ、さらに上の仕上がりだった原田幸哉選手に及ばなかったものの3位入着は立派な成績だった。

今年はSG優出が3度あるとはいえ記念優勝はまだない。

そろそろタイトル奪取といきたい。

毒島誠(ぶすじま まこと)

毒島誠

連続のナイター開催のビッグレースとあって期待したいのが毒島誠選手。

前節のメモリアルでは初日ドリームで劣勢との評価の機力も底上げ。最終日こそ崩れたが準優はあと一歩の3着と存在感を示した。

G2優勝があるにしても、SGとG1優出が1度ずつで賞金ランク17位

意外にもまだない当地のG1制覇で上積みをしたいだろう。

桐生順平(きりゅう じゅんぺい)

桐生順平

今年は既にV7と好調の桐生順平選手。

地元のお盆シリーズでオール2連対で優勝し乗り込んだボートレースメモリアルでは手堅くまとめていたが、イン戦での敗戦が響き予選落ちとなっていた。

グランプリに周年制覇と水面相性もよく、今回は見直しが必要なシリーズとなる。

濱野谷憲吾(はまのや けんご)

濱野谷憲吾

芦屋オーシャンカップ優勝に続き、ボートレースメモリアルでも優出と、かつての姿を取り戻しつつある濱野谷憲吾選手。

機力出しはもちろん、旋回力や展開の捉え方も含め好調そのもの。

メモリアル後の賞金ランクでトップ争いは三つ巴となっており、3大会前に優勝しているこのタイトルを再び獲得し少しでも上を狙っていきたい。

「第49回 高松宮記念特別競走(G1)」豆知識

層の厚い地元選手たち

今節登場の地元大阪支部の選手は12名。

残念ながら松井繁選手が1本目分の30日のフライング休みの期間に入り不在とはなったが、それでも優勝候補が揃うほどの層の厚さだ。

先に挙げた石野選手と太田選手の他には高松宮記念3Vの実績がある田中信一郎選手や昨年の優勝戦リベンジに燃える湯川浩司選手。

SG覇者の意地を見せたい丸岡正典選手に記念でも十分通用する西村拓也選手と秦英悟選手。

若手でも怖い選手が揃った。筆頭は木下翔太選手や上條暢嵩選手、さらには上田龍星選手だが、最も脅威となるのは藤山翔大選手か。

抜けた展示タイムを叩きだし、直線系統の強さの目立つ調整が特徴。

フライングも持っていないだけに大物食いが何回見られるか。

メモリアルで苦しんだ選手の逆襲は

ボートレースメモリアルでは優出選手が機力の向上や立て直しでファイナルに進んだ一方、節間通して厳しい戦いとなった選手もいた。

今節登場の中では菊地孝平選手と守田俊介選手。

それぞれスタートとSG優勝水面という点を武器に活躍が期待されていたが、まさかの整備調整に大苦戦。

特に印象的だったのは菊地選手の3日目5R。カド受けの5コースから好スタートを決め、単騎ダッシュの今垣光太郎選手を止め先に仕掛けるも楽々とインに抵抗された。

やはり、スタートや腕があっても機力がなくては勝ち上がるのは難しい。

鬱憤がたまっているだけに、今節は好モーターを引けば貪欲に戦ってくるはずだ。

当地SG覇者たちにも注目

ボートレース住之江は数多くのSGが行われ、その数だけドラマがあった。

過去10年に当地で行われたSGで優勝している選手は、やはりこの水面にもいいイメージを持っているだろう。

グランプリ2度制覇の山崎智也選手を筆頭に、中島孝平選手や瓜生正義選手、桐生順平選手といったグランプリ覇者はもちろんのこと、グランプリシリーズを優勝した馬場貴也選手も当地SG覇者だ。

過去10年でグランプリ以外では、唯一開催された2020年のSGオールスターで優勝の篠崎仁志選手にも期待は集まる。

各選手ともあの感動とターンをもう一度見せられるか。

ボートレース住之江の特徴

基本データ

所在地:大阪府大阪市住之江区泉1丁目1−71
開場:1956年(昭和31年)6月19日
電話投票コード:12#
モーター:ヤマト331型(交換時期:3月頃)
ボート:ヤマトYM-730型(交換時期:3月頃)
開催:ナイターレース
水質:淡水
干満差:なし
チルト角度:-0.5、0、+0.5、+1.0、+1.5

ボートレース住之江の水面特性

ボートレース住之江水面図

出典:ボートレース公式サイト

工業用水を使用した淡水の水面で水質は固い。

きっちりとサイドをかけて握りこまないと、まくりは大きく外に飛んでしまう。

その特徴から、差しのうまい選手が活躍することも多く、競り合いがあれば道中での逆転も見られる。

住之江もインが強い?

インが強く過去1年での1着率は芦屋、大村、徳山、下関に続き5番目。舟券の基本は1-2となることが多いが、グレードが上がると1-3の目もでてくる。

一方、外枠との組み合わせを狙うならば差し抜けの2-1が中穴となる。

水質が固い分、攻め手とインの握り合いになると差しのスペースが生まれ、経済コースを立ち回った2コースが差し上がってくるシーンもよく見られる。

その他のコースは平均かそれ以下の成績で、カドに機力ある選手がいない限りは無理な穴狙いは禁物だ。

「第49回 高松宮記念特別競走(G1)」まとめ

高松宮記念

今年は2年ぶりにグランプリが住之江で行われる。その時まで4ヶ月を切った。

賞金争いとしてはもちろんのこと、出場に余裕がある選手としても調整や水面の確認のためには重要なシリーズとなる。

確かな手応えを掴み取るのは誰か。いつも以上に注目となるだろう。

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