「第35回 レディースチャンピオン(G1 )」展望

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展望
レディースチャンピオン

レディースチャンピオンとは

概要

その歴史は女子限定のレースとしては古く、ボートレース浜名湖で開催された第1回女子王座決定戦競走は1987年。

当時は一般競走だったが、1988年にはグレード制導入によってG3となり2000年にG1に。2008年に行われた第21回大会まではJALが協賛していたため、レースタイトルも「JAL 女子王座決定戦競走」となっていた。2014年からはその名を「レディースチャンピオン」として今日に至っている。

第1回大会こそ12月に行われたが、以降は3月上旬の開催。2012年の第26回大会より8月に行われるようになった。3月開催最後となった2012年は年度末の3月にも開催していることから年に2回女子王座決定戦が行われている。以前はG3ではあったが女子選手の頂点を争う大会であり、このレースを目にして選手を目指しレーサーとなった女子選手も多い。

1990年の第3回大会からは鵜飼菜穂子元選手が3連覇、G1となってからは2011年、2012年3月と田口節子選手が2連覇など、かつてはリピーターとなり優勝する選手も多かったが、近年は毎年のように優勝者が異なっている。最多優勝は山川美由紀選手の4回。さらに記録を伸ばせるか。

開催日時

2021年8月4日(水)~8月9日(月·祝)までの6日間

優勝賞金

1,000万円

注意事項

今回開催される第35回レディースチャンピオンは新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、静岡·愛知·三重·岐阜にお住いの方を対象とした事前入場抽選で当選した方しか入場出来ないこととなっている。(この応募と抽選は既にすでに終了)

また、外向発売所であるウインピアでは本場開催終了まで昼間のレース映像は放映されない。レース映像を楽しみながら購入したい方はインターネット環境を利用した購入や観戦を願いたい。また、デルタ株と呼ばれる変異ウイルスが猛威をふるっており、最近再び問題視の声が上がっている出待ちや入り待ちについては「御遠慮ください」とあるが、いち競艇ファンとして選手を守るためにもやめて頂くようお願いしたい。

「第35回 レディースチャンピオン(G1 )」ドリーム戦

初日(8/4)第12R ドリーム戦 枠順

初日(8/4)第12R ドリーム戦 枠順

引用元:ボートレース浜名湖公式サイトより

コース 登録番号 選手名 所属支部
1 4530 小野生奈 福岡
2 4502 遠藤エミ 滋賀
3 4482 守屋美穂 岡山
4 4050 田口節子 岡山
5 4456 鎌倉涼 大阪
6 4387 平山智加 香川

 

「第35回 レディースチャンピオン(G1 )」注目レーサー

小野生奈(おの せいな)

小野生奈

今年のレディースオールスター覇者の小野生奈選手。

その後優勝は7月まで間があいてしまったが、今回ドリーム1枠を手にするほど常に上位争いをしてきた。

直前のオーシャンカップでは3年振りにSGの予選突破し、自信を持って今シリーズに挑む。

平山智加(ひらやま ちか)

平山智加

昨年の多摩川レディースチャンピオンの覇者の平山智加選手。

気になるのは、その優勝から今年5月の地元ヴィーナスシリーズまで優勝がなかったこと。

昨年末のクイーンズクライマックスで優出し、今年4月のオールレディース優出と連続で好走した水面で連覇なるか。

平高奈菜(ひらたか なな)

平高奈菜

連覇という面では平高奈菜選手も権利がある。

昨年末のクイーンズクライマックスでは.01の熱いスタートを決めて賞金女王となった。

平山選手同様、4月のオールレディースで優出し2着とするなど連続優出中。

女子G1連続制覇に向けて期待は高まる。

守屋美穂(もりや みほ)

守屋美穂

直前節のオーシャンカップでは自身初のSG予選突破し、勢いづけてこの舞台に挑む守屋美穂選手。

常にトップ争いに加わっているが意外なことにG1勝利はまだない。

今年は既に4回優勝とリズムもよく、初のタイトルへ向けて一気に突っ走りたい。

田口節子(たぐち せつこ)

田口節子

近況の勢いが凄まじい田口節子選手。

今季に入ってからの勝率は8点近いものがあり、7連続優出(うち3回優勝)して大一番に臨む。

レディースチャンピオンがG1になってからは唯一の連覇を果たした田口選手には縁あるシリーズ。

最多タイとなる3度目の優勝へ向けて調整は万全だ。

大山千広(おおやま ちひろ)

大山千広

一昨年のレディースチャンピオン覇者であり、混合戦でもその力を見せていた大山千広選手。

しかし、昨年後期にF2。今年も3月と7月に勇み足を喫しリズムに乗れず優勝がない状態となっている。

行き足がつきにくい夏場だけにスタート不安を抱えていると厳しい戦いとなる可能性もあるが、女子選手初のSG制覇まで期待された選手。

今後の試金石でもあり、復活を期待されるシリーズとなりそう。

「第35回 レディースチャンピオン(G1 )」豆知識

昨年末のリベンジを

今節登場となる地元·静岡支部の選手は6名

中でも気合い十分は長嶋万記選手だ。

昨年末のクイーンズクライマックス出場へ向けて奮闘したレディースチャレンジカップだが、惜しくもベスト12には届かずシリーズ戦回りとなった。それでも地元の意地で優出し確定板入り。きっちりて役目を果たした。今回は強敵が相手だが、地元水面のG1とあってより気合いは入っているだろう。

初代賞金女王決定戦の優勝者となった三浦永理選手は産休後の優勝がまだない。しかし、潜在能力は全国屈指のものがあり、いきなり優勝があってもおかしくない。

昨年のレディースチャンピオンは裏開催の蒲郡で優勝していた池田浩美選手は今年4月の当地オールレディース覇者。昨年夏、今年春の再現となれば大仕事もある。

歴代の女王が集結

近年を振り返ると、山川美由紀選手や海野ゆかり選手といったベテラン選手の優勝が光っている。

また、寺田千恵選手や谷川里江選手にも優勝経験があり、古豪から若手まで幅広い世代が頂点に立っている。

このうちトップの山川選手は4回優勝と大得意としているタイトル。広い水面だからこそ外でやり合えば山川選手の絶妙な小回りが脅威となるだろう。

賞金争いの行方

今節の優勝賞金は1000万円。これはオール女子のレースとしては年末に向けて大きな前進となる金額で、現在50位以下の選手でも一気にトップ10が見えてくるだろう。

現在のトップは平高奈菜選手の2989万円

以下は小野生奈選手、遠藤エミ選手、田口節子選手らが2000万越えで続く。

1000万円を僅かに超えた49位が高田ひかる選手。

高田選手と言えばダントツの展示タイムと伸び足で破壊力満点のレースが武器。どんな枠で準優や優勝戦に名を連ねても一発があるだけに怖い。レースでも賞金面でも一気のまくりが決まるだろうか。

前節、多摩川組の行方は

7/30に開催が終了となったボートレース多摩川のシリーズに出場した選手が新型コロナウイルスに感染していた。

このシリーズには竹井奈美選手、廣中智紗衣選手、堀之内紀代子選手が出場しており、全選手PCR検査を受けている。

濃厚接触者となれば出場は出来ず、陰性であっても困惑したことによるモチベーションの低下は心配だ。

それでも年2回の大舞台だけに無事に3選手が出場できることを祈っている。

ボートレース浜名湖の特徴

基本データ

所在地:静岡県湖西市新居町中之郷3727−7
開場:1953年8月7日(昭和28年)
電話投票コード:06#
モーター:ヤマト331型(交換時期:4月頃)
ボート:ヤマトYM-730型(交換時期:9月頃)
開催:ナイターレース
水質:汽水
干満差:多少あり
チルト角度:-0.5、0、+0.5、+1.0、+1.5、+2.0、+2.5、+3.0

ボートレース浜名湖の水面特性

ボートレース浜名湖水面図

引用元:ボートレース公式サイトより

 

1マークの奥は広く全速戦を数多く見られるボートレース浜名湖。

1マークスタンド側も広く、各選手が横距を十分にとった旋回ができるため一気のまくりが決まりにくく、その分まくり差しが多い

イン勝率や2連対率は下位ではあるが一般戦では偏りのあまりない枠番となっているため、実際のところは力量があればしっかり逃げれる水面である。

しかし夏場はモーターパワーの引き出しも難しく、加えて向かい風傾向

女子選手は1コースの起こしが体重の軽い分で深くなりやすく、どんな実力者がインにどっかり座っても波乱となる予想は必要かもしれない。

昨年夏の傾向では3着以内に5コースが絡んだ波乱というものが多く、頭まで突き抜ければ高配当の使者ともなる。シリーズを通して要注目だ。

「第35回 レディースチャンピオン(G1 )」まとめ

レディースチャンピオン

新型コロナウイルスの感染者数が連日驚きの数字となっている。

ここまでくると、いつどこで誰が感染してもおかしくない状況であり、ボートレースの開催ですら不安となってくる。

そんな中開催されるレディースチャンピオン。

開催されることに感謝をしつつ、オリンピックにも引けを取らない女子レーサーたちの熱い戦いに期待したい。

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