「八百長」は競艇ファンの不安材料です。

本記事では、八百長の定義と誤解されやすいポイント、過去の問題事例（概要）、現在の管理体制、不正と疑われる展開の読み方、そして今後の防止策までを冷静かつ分かりやすく解説します。

事実と推測を区別し、根拠に基づいた観点で説明します。

八百長とは何か？

一般に「八百長」とは結果を事前に操作する不正行為を指します。公営競技での八百長は、選手・関係者・外部の第三者が故意に結果を操作し、賭けの公正性を損なう行為です。

特に公営賭博では法律違反となり、刑事罰や選手資格剥奪など厳しい制裁が科されます。

 艇界を騒がせた八百長事件

ボートレース界で有名な八百長事件となっているのが2020年に報じられた元三重支部の西川昌希の騒動です。

親族の暴力団関係者の元で育ち荒れくれた学生生活を過ごした後にボートレーサー試験を受け一発合格。A1級にも昇格しSG出場歴もある西川昌希ですが、意図的な着順操作を繰り返し親族を相手にした八百長行為を行っていたとして逮捕。

本来親族に暴力団関係者がいる場合は試験資格すら与えられない中で合格を果たし長らくボートレーサーとして活躍をしていたこの選手が起こした騒動は業界全体を巻き込む一大事件となりました。

発覚の経緯

① 2019年7月：びわこ競艇での不自然な走行が映像・データで注目される。

② 同年：関係者の証言や不自然な配当の動きが捜査が開始。

③ 2020年1月：自宅に警察が令状を持ち押しかけ逮捕に至る。

裁判・出所後

2020年10月21日に名古屋地裁が懲役3年、追徴金3725万円の執行猶予無しの実刑判決を下し2023年3月まで刑務所生活を経験。

裁判直後の2020年11月2日には宝島社より『競艇と暴力団 「八百長レーサ』の告白」が発売され、自身の半生や八百長の全貌、そして「自分以外にも八百長行為を行っている選手がいる」ということを暴露する内容となっています。

刑務所暮らしの間に妻とは離婚をしており、出所後は自身のYouTubeチャンネルを開設したり、有料のボートレース予想販売を行っています。

業界としての対策

金属探知機

この事件以降、携帯電話などの通信機器への持ち込みを防ぐべく全24場に空港でも使用されるゲート式の金属探知機を導入。またこの他にも電波発見装置も導入が進められており、これによって宿舎において不要な電波を察知できるようになりました。

金属探知機を突破するもこの電波装置によって持ち込みが発覚した元香川支部の船越健吾は2025年1月に即刻帰郷処分。

その後正式な処分が下される前に自ら引退届を提出しました。

※この件については副業感覚で行っていたFXの売買を行うために持ち込んだとされています

サイン・合図

ピットやレース中のファンへの過剰なアピールについても八百長を疑われる1つの要素となっており厳しい処分を下しています。

2024年5月、愛知支部の堀本翔太がレース後にピットからファンに対して手を振っているとして外部との通信と判断され即日帰郷。

その後9か月間にも及ぶ長期出場停止処分が下されました。

堀本翔太は清水愛海らを輩出した127期の一員であり養成所の成績優秀者による養成所チャンプ決定戦にも出場した2世レーサー。デビュー後は成績不振が続いており他の同期が活躍する中で何とも情けない事件を起こしファンや関係者を落胆とさせました。

相次ぐ謎の引退

西川昌希の逮捕以降、中堅～ベテランの様々な選手の斡旋が突然削除され現激引退を繰り返す事案が続出。

特にその中でも有名なのがお騒がせレーサーとしてファンの間でも知られた元長崎支部の中村亮太についてここでは軽く紹介。

あるレースにて1号艇の中村亮太が敗れることを前提として買い目が集中的に売れていたことを疑ったファンや関係者からの声が続出したとして調査が実施。本人は八百長について頑なに否定をするも最終的には「全ボートレース場が中村亮太の斡旋を拒否」することが秘密裡に行われたとして現役引退に至っています。

この他にもイン屋として知られた選手やファンの間で「〇 〇〇は八百長をしているのがバレバレ（有名）」と言われた選手の数名が理由も明かされないまま突然引退をしており、その後業界に携わることもないまま今日に至っています。

⑥ まとめ

競艇の八百長は「可能性としては存在する」が、「摘発されれば重い代償がある」ことを押さえてください。

ただし、八百長をしているのか、単なる失敗やミスかの判別というのは非常に難し事案であり、業界としてもこれらの対策や処罰を厳しくすることで簡単に行うことは出来ないよう対策は練っているということだけは覚えておきましょう。

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