「第48回 ボートレースオールスター(SG)」展望

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展望

ボートレースオールスターとは

概要

競馬では有馬記念や宝塚記念。競輪やオートレース、野球界でも用いられてるファン投票による夢の祭典。そもそもは1955年にボートレース児島で開催された全国地区対抗競走が発端とも言える。

1973年まで地区ごとの団体優勝と個人優勝を争っていた。今で言う「三地区対抗戦」や「レディースVSルーキーズ」のような戦いとも言える。

1974年に競艇の生みの親「笹川良一」氏の名前から「笹川杯」という名称とし、第1回大会がボートレース住之江で行われた。

2011年には横西奏恵元選手(山崎智也選手の奥さん)がファン投票でドリーム戦に出場し見事に4コーススローからのまくり差しで1着としている。

2014年からは「笹川賞」という名称から、通称である「ボートレースオールスター」となった。その2014年には当時から女子選手の人気は高まってきており、最多の12名の女子選手が出場。これにより、翌年の2015年からファン投票対象選手の男女比を勘案した選出順位となっている。(2021年は8名)

開催は1990年代前半までは住之江で行われることが多かったが、福岡や尼崎を中心に各地で開催されている。

今年の開催地である若松は笹川賞やオールスターでは初めて、前身ともいえる全国地区対抗競走も考えると半世紀以上ぶりの開催となる。

出場資格

出場選手は開催年前期のA1級を対象としたファン投票による上位選手。前年度優勝者や、前年のグランプリの優出6名が優先出場とはなるが、これらの選手に関してもドリーム戦出場選手の選抜となるためファン投票の対象となっている。直前のSGボートレースクラシックの覇者も優先出場となる。

またファン投票が52位以下であっても優先出場選手は出場できる他、上位に女子選手が多くランクインしていると男女比による制限で出場できない女子選手がいるため、数名の男子選手が50位以下でも出場ということもある。

開催日時

2021年5月25日(火)~5月30日(日)までの6日間

優勝賞金

優勝賞金は3900万円

注意事項

今節行われるボートレースオールスターは有観客で行われるものの、政府による福岡県への緊急事態宣言の発令を受け、都道府県間の移動自粛が要請されていることから、開催期間中の本場入場については福岡県にお住いの方のみとなっており、入場定員を1日あたり1500人で開催となっている。

事前抽選で5日目及び最終日の入場ハガキをお持ちの方であっても福岡県在住でない方については入場ができなくなっている。

また福岡県在住の方を対象とした再抽選についてもすでに終了しているのでご注意頂きたい。

「第48回 ボートレースオールスター(SG)」ドリーム戦

初日(5/25)12R ドリーム戦 枠順

初日(5/25)12R ドリーム戦 枠順

出典:ボートレース若松公式サイトより

コース 登録番号 選手名 所属支部
1 4320 峰竜太 佐賀
2 4371 西山貴浩 福岡
3 4885 大山千広 福岡
4 4238 毒島誠 群馬
5 4482 守屋美穂 岡山
6 3415 松井繁 大阪

「第48回 ボートレースオールスター(SG)」注目レーサー

峰竜太(みね りゅうた)

峰竜太

5年連続ファン投票1位は2000年以降の最多の記録。今年もドリーム戦1号艇で登場は峰竜太選手だ。

3月浜名湖周年でのフライングの休みを消化し、ぶっつけ本番ではなくナイターの住之江で1節出場しての今節登場となるのも大きい。

当地は67周年記念を含む昨年6月まで3連続優勝していた地。

ファン投票1位の期待に応えての走りに期待する。

毒島誠(ぶすじま まこと)

毒島誠

ナイターSGでやはり注目は毒島誠選手。

意外にも今年の優出4回、優勝1回ではあるが、未だに優勝した多摩川のインパクトを覚えてる方も多いだろう。

当地は2018年のオーシャンカップを優勝した地でもある。

ファンをとても大事にする毒島選手だからこそ、今節の6日間の動きは非常に楽しみだ。

松井繁(まつい しげる)

松井繁

中間発表から票を伸ばし、滑り込みでドリーム戦に登場は松井繁選手。

過去に2001年の笹川賞で優勝しており、今回は20年ぶりの制覇を狙う。

2006年と2013年のオーシャンカップでSG制覇しており、九州地区5場のなかでも優出が多い水面。

6枠をドリームで消化できるというのも大きい。

桐生順平(きりゅう じゅんぺい)

桐生順平

今年既にV6と好調なのは桐生順平選手。

優出も12節で8回と安定した走りを見せているほか、当地は2節前と3節前で優勝戦1枠を手にしている。

オールスターは初出場から11年連続の出場。

さらに予選突破ならなかったのは1度きりと好相性のシリーズだ。

石野貴之(いしの たかゆき)

石野貴之

今年のボートレースクラシック覇者である石野貴之選手はSG連続制覇に燃える。

A2落ちも回避しGWシリーズも優勝。ここ一番の集中力は非常に高い。

昨年1月の当地ダイヤモンドカップも制している。

2017年には福岡でのオールスターを優勝。

福岡県2回目の制覇を狙う。

「第48回 ボートレースオールスター(SG)」豆知識

地元SG制覇に挑む福岡勢

今節には3名の女子選手を含む11名で地元優勝を狙う福岡支部。

いつもなら瓜生正義選手を1番手としたいが、今回に限っては西山貴浩選手の気迫に期待したい。

純地元としてファンの期待も集め、中間発表では峰竜太選手にも迫るほどの票を集めた。昨年G1を初制覇するとその勢いでグランプリも初めてファイナル入り。ここ1年での株価上昇は際立っている。優出をもちろん期待するが、出来なかった場合でも最終日には若松恒例の「ほぼイケメン戦」が組まれると予想され、どちらの意味でも最終日まで楽しませてくれるだろう。

昨年のオールスター覇者の篠崎仁志選手も連覇に期待する。兄の篠崎元志選手は近況復調の気配あり脅威だ。

テクニック高い岡崎恭裕選手に若手の羽野直也選手、仲谷颯仁選手。そうそうたる顔ぶれにベテランの田頭実選手まで登場。田頭選手といえば、若松のSG制覇に向け極限の減量をしたほど若松への意識は高い。今節でも鋭いスタートを見せてくれるだろう。

華やかに彩る女子選手たち

ファン投票で選ばれた8名の女子選手がSGに登場だ。まずはドリーム戦に出場の大山千広選手と守屋美穂選手。

大山選手は昨年F2を経験し、今年3月にも勇み足と試練の期となったが4月の2連続優出で高い集中力を示していた。

守屋選手は直前の地元·男女W優勝戦のシリーズで優勝。4月のフライング以降、少しスタートは控えめだがドリームでは意地を見せたい。

昨年の女子G1を制した香川支部の平山智加選手、平高奈菜選手もスタンバイ。

人気の高い松本晶恵選手に、地元の小野生奈選手と竹井奈美選手も見せ場を作る。

年明けに早々と3回優勝と好調だった鎌倉涼選手6年振りのオールスター出場。前期女子勝率トップの意地を見せられるか。

若松SG覇者の山口支部の2人

前述の松井繁選手と毒島誠選手の他、近年行われた当地のSGでは2014年と2017年にボートレースメモリアルが開催され、どちらも山口支部の選手が優勝としている。

2014年優勝の白井英治選手は当時がSG初優勝。常に大レースで上位争いをしているだけに意外な印象だ。思い出の地での活躍を期待したい。

2017年優勝は寺田祥選手。機力が仕上がると手が付けられない活躍で、当時も2日目から1着を並べた。昨年12月のBBCトーナメントも制しており、いいイメージをもってここに乗り込んでくる。

ドリーム戦は枠なり?

通常のドリーム戦は選考期間内の成績順(ダービーでは勝率順等)によるもの。オールスターはファン投票による票数の順となっている。

ファンを大事にする各選手たちだけに、「ファンが与えてくれた枠」という意識が強いことから、オールスターのドリーム戦は枠なりの進入となることが多い。

今年は6枠に松井繁選手がいるため、動きを見せることはほぼ間違いない。

強いて並びが変わるとすれば5枠の守屋美穂選手がスタートにやや不安を抱えているため、単騎スタートも有り得るだろうが願わくばその枠を守り抜いて欲しい。

ボートレース若松の特徴

基本データ

所在地:福岡県北九州市若松区赤岩町13−1
開場:1952年(昭和27年)11月11日
電話投票コード:20#
モーター:ヤマト331型(交換時期:12月頃)
ボート:ヤマトYM-730型(交換時期:6月頃)
開催:ナイターレース
水質:海水
干満差:多少あり
チルト角度:-0.5、0、+0.5、+1.0、+1.5

ボートレース若松の水面特性

ボートレース若松水面図

出典:ボートレース公式サイトより

水面は洞海湾から奥に入った位置にあり水質は海水潮の干満もある。

干潮となると向かい潮、満潮となると追い潮だ。水面の広さは意外にも戸田についで2番目に狭い。直近のシリーズでほ風向きが日によって異なりスタートにもバラつきが見られた。

また向かい風や向かい潮となれば2マークのターンは水面が荒れて難しくなる。

今節は開催が進むにつれて中盤に干潮を迎えるため、前半カードではセンターからの仕掛けが見られると期待したい。地元選手や当地を得意とする選手、展示の2マークできっちり回れる選手の評価を上げたい。

一般戦であると内から順の連対率となるが、記念レースとなると2.3コースの差はほぼ無い。

一方で4コースの成績が少々低くなっていることが懸念される。

スロー勢を中心に、2.3着に外枠での好配当も期待したい。

「第48回 ボートレースオールスター(SG)」まとめ

ボートレースオールスター

ドリーム戦はもちろんのこと、ファンの期待が集結するオールスター。

人気に勝る選手が結果も勝ち取るか。地元選手が意地を見せるか。はたまた来年のオールスターへのアピールとばかりに活躍する選手が現れるのか。

コロナ禍だからこそ世の中やファンに勇気を与えるシリーズとなることを願っている。

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